北欧ホームズのブログ

コンクリート住宅と外断熱で快適な生活

コンクリートと外断熱の相性

結論から言いますと、コンクリート(もちろんプレキャストコンクリートも)と外断熱ってすごく相性が良いんです。
断熱の観点からするとこれ以上の物はないという感じで、石を使うのに長けたヨーロッパではコンクリート住宅と言えば外断熱が当たり前になっています。
家族円満住宅 カナデでも外断熱を採用しています。
外断熱とコンクリートをうまく使うと結露が極めて少ない家にすることが出来ます。

外断熱のイメージ。当社の工法とは異なります。

内断熱とコンクリートの相性はとっても悪い

逆にコンクリートと内断熱は相性が良くないんです。だけど、国内のコンクリート住宅は殆どが内断熱です。
普及しないのはコンクリートという頑丈な躯体の外側に断熱材のような柔らかく耐久性に劣る物を置きたくなからなんだろうな、と思ってます。
下の写真は基礎ですが、構造的には同様で内断熱のRC構造物になります。

内断熱される基礎コンクイリート
内断熱される基礎コンクリート

温熱環境的には最悪の打ち放しコンクリート住宅

コンクリート住宅の最高峰とされている物の1つが完全打ち放しコンクリートの住宅だと思います。
立派な建築家が立派な建築を作っている影響もあるのかな、と思いますが完全打ち放しコンクリート住宅は断熱材がないんですよね。
だから夏暑く冬寒い。

コンクリートは蓄熱性が高い

コンクリートの特性として暖まりにくく冷めにくい、と言う特徴が有ります。
これは非常にやっかいでもありますが、味方につけると頼もしい現象です。

夏は寝苦しい無断熱・内断熱のコンクリート

夏は太陽の強い日差しを浴びて徐々に徐々に温度が上がっていきます。一度暖まってしまったコンクリートは太陽の熱をしっかりとため込み、夜になってから徐々に放熱していきます。
夜になって寝ようと思っても暑くて寝苦しいんです。

冬は結露・カビとの戦いの無断熱のコンクリート

冬は夜の冷たい温度をため込んでそれを徐々に昼間のあいだ冷気を放出します。
太陽が照っていても家の中はひんやりします。
ここで寒いからがんがんストーブを炊いたりやエアコン温めていくと当然ですが部屋の空気が暖まってきます。
しかし無断熱のコンクリート住宅でそれをしてしまうと、窓はもちろん壁が結露してしまうのです。
壁は外気に近い温度をため込んでいるわけですから、あっという間に結露してしまいます。

コンクリート住宅は壁の中に断熱材を充填できない

木造住宅が柱の間、つまり壁の中に断熱材を充填するのに対し、コンクリート住宅は壁の中までみっしりとコンクリートが詰まっていて断熱材を充填することが出来ません。
これは壁式コンクリート住宅が地震でも安全な理由なのですが、断熱に関しては難しい話になります。
壁の外か内側に断熱材を貼り付けるしかないのですが、日本国内では殆どが内断熱です。
コンクリート内側の空間というのは非常に貴重で、一般的にはわずか3~5cm程度の断熱材で終わらせているところが多くなります。

内断熱コンクリートでも簡単に発生する結露とカビ

この結露現象は内断熱のRC住宅でも十分起こりうる話です。

冬に冷え切った、そして夏はカンカン照りで熱されたコンクリートの熱を僅か数センチの断熱材で止めることは出来ません。
公営住宅などでは畳を剥いだら床の上が結露によってたまった水で水たまりが出来ているような事も珍しくないようです。
また、そこまで行かなくても壁紙が剥がれたり、カビが生えたりと言ったことはよくあるようです。

結露を防ぎ快適な環境を提供する外断熱

このような問題を解決するのが外断熱です。
熱をため込みやすいコンクリートをすっぽりと断熱材で隙間なく覆ってしまいます。
そうするとどういうことでしょう。これまで制御の効かなかった蓄熱製の高いコンクリートが今度は部屋の中の快適な温度をため込むようになります。こうなればしめたもので多少窓を開けようが気温はすぐに戻りますし、安定した温度が家中に提供されるようになります。

ハイレベルの高断熱は結構難しい

外断熱の難しさは断熱材をいかにして固定するかと言う点につきます。
家族円満住宅 カナデでは厚さ100mmのグラスウールを2枚重ね200mmとしそれを独自開発の金具で固定します。

グラスウール
旭ファイバーグラス https://www.afgc.co.jp/aclear.html

外壁や内装を無視すると断熱材200mm+コンクリート150mmの合計350mmもの厚さとなります。
この分厚い外壁が外部の温度や音をシャットアウトし家の中を快適にしてくれます。
また窓も日本の一般的な住宅は壁と同一ですが、カナデはヨーロッパでよく見られるやや奥まった位置に設置され、家に陰影をつけ魅力的な外観としてくれます。

外断熱にも弱点がやっぱりあります

ただ、外断熱にも弱点があり、しっかりとした断熱をしようとすると外壁が厚くなってしまうことですね。
狭い敷地ではこれがネックとなると思いますが、それと引き換えに国内でも最高峰の快適な空間を手に入れることが出来ます。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事一覧